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うみがめ花子



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その18

 流れ藻の下には小さな魚が住んでいました。
「おはよう、花子です。一緒に住まわせてください」
花子は魚たちに挨拶をしました。赤い魚、黄色い魚といろいろです。きっと南の海より流れ藻と一緒に旅をしているのでしょうか? 餌になるクラゲもいました。もう少し、花子が大きくなったら食べることができるカニ、そしてエボシガイもくっついていました。
「ここが私の家になったのだ」
花子は挨拶に来た魚たちに挨拶を返し、流れ藻の下で肢をいっぱいに広げてゆっくりと泳ぎました。この流れ藻は花子にとって良い住みかになりそうです。
 餌のクラゲをいっぱいに食べた花子は眠たくなりました。今頃、のぞみちゃん達はどうしているのだろうか? 肢を体にぴたっとくっつけ、流れ藻の中に頭をつっこんで花子は眠ってしまいました。太平洋の波は穏やか、昼寝するにはいい状況です。
 生まれた屋久島は遙か彼方、花子は夢を見ていました。仲間達と暗い砂浜の中から這い出そうとしています。重い、重い砂です。なかなか砂の中から出ることが出来ません。花子はいつのまにかうなっていました。
 その時です! 花子は流れ藻ごと天高く持ち上がってしまいました。