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うみがめ花子



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その30

 だんだんと近づくにつれ、花子と同じ仲間のアカウミガメとわかりました。
4匹もいます。さらに近づくと懐かしい顔が花子をじっと見つめていました。のぞみちゃんです。
「のぞみちゃーん!」
花子は大きな声で叫びました。花子は力の限りをつくして泳ぎました。さとるもいました。
「さとるくーん!」
花子はさとるの名前も呼びました。3匹は肩を抱き合って再会をよろこびあいました。
「花子、大きくなったね」
さとるがいいました。
「少しごつくなったみたい」
花子は大きくなったさとるを眺めながらいいました。
「のぞみちゃんかわいくなったわね」
「花ちゃんもかわいくなったわね」
3匹は甲羅がごわごわなり始めた体を眺めながら話をかわしました。
 もう分かれてから4ヶ月、すでに黒潮の流れはアメリカ大陸方面に向いていました。
「私よしみよ、初めまして・・・」
「僕はしょうよう、よろしく」
他の2匹のアカウミガメは自己紹介してきました。
「私、花子です。一緒に来たのはアオウミガメのアリエとサキ、クマノミのアッシー、スズメダイのアンナ、べラのマユよ」
大きな流れ藻の下で再会をよろこびあっていました。