花子達はサメの攻撃をかわしながら、大好きなエビや貝などを食べながら楽しく過ごしていました。
 ある日の朝です。サンゴの下に潜り込んで休んでいる花子のそばにのぞみちゃんがやってきました。
「花ちゃん、そろそろ西の方へ向かってみない?だいぶ体力もついてきたみたいだし・・・」
「そうだね、何時までもここにいるわけにはいかないわ・・・」
更に、ハワイでたくましくなったさとる君も会話に加わりました。
「ここは良いところだけれど、長くいるところじゃないような気がする・・・」
3匹は昼過ぎまで延々とサンゴ端会議をしていました。
「ウ~ン!」
と言ったまま皆は黙り込んでしまいました。時々、息つぎのため海面に顔を出すぐらいで、長い、長い時間、食べ物も食べないでいました。花子は呼吸をするために海面に顔を出したとき、真っ赤で大きな太陽が海に沈みかけていました。
「ワ~きれい!のぞみちゃん、さとる君、綺麗な夕陽よ!」
3匹は海面に顔を出し、沈みゆく夕陽を眺めていました。夕陽が沈んでいく先は花子達がこれから向かうところです。
「明日、明るくなったら西へ向かおうか・・・」
さとるはポツリと言いました。
 朝!すっきりした気持ちで目覚めた花子は海の上に浮かび上がりました。東の空は朝焼けで真っ赤になっています。そばにのぞみちゃんも浮かび上がってきました。
「花ちゃんおはよう!今日もいい天気ね。ここを出発するのは朝ご飯を食べてからにしようか?」
「そうだね、お腹が減っては長旅ができないね・・・」
周りを見渡すと仲間のウミガメ達も海の上に顔を出していました。花子達は朝ご飯にエビや貝などをお腹一杯食べました。それこそ何日も食べないでいいようにパンパンにお腹が膨らむまで食べました。
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その40